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食品・飲食店 店とブランド

(1)ブランドとは、
 企業や商品、サービスなどのネーミングやマークなどがその企業や商品・サービスの「らしさ」、すなわち、お客様にとってこういう存在でありたいというアイデンティティをしっかりあらわしていて、それに接した人の心に何らかの「意味」や「価値」を生じさせるものです。そして、その商品をまた買いたい、そのサービスをまた受けたいという感情や行動をおこさせるものです。簡単に言ってしまえば、そのネーミングやマークが、繰り返し利用してくれる生涯顧客=ファンを持っているものをいい、その顧客をたくさん持っていればいるほどブランド力が強いということになるのです。

 そして、企業や商品、サービスをブランド化することによって、商品やサービスが安定して売れるようになります。しかも価格を下げることなく・・・。ブランド化により、顧客はどんどん「増殖」していくからです。

(2)ブランドの要素
@商品の希少性
A品質の優良性
特に、食品・飲食店 店においては、
  ・安全性
  ・おいしさ
  ・値ごろ感

近年のBSE(牛海綿状脳症)や残留農薬、食品添加物、さらに相次ぐ食品偽装事件などを加味すると、安全性が重要な位置を占めるようになっています。


「食の安全・安心ブランド調査2007」
消費者が最も信頼を寄せる食ブランドは「アサヒビール」
具体的には、消費者が安心感を形成する心理的過程をたどり、その中で食の安心イメージを構築する「原材料にこだわりがある」「トラブル時の対応が優れている」といった17項目で評価するなど各種統計的手法を用い、算出した偏差値を総合得点として順位付けしました。
 総合1位は「アサヒビール」となりました(下記の表参照)。上位ブランドが総じて昨年より得点を下げた中で「アサヒビール」は、昨年の調査に比べて得点を0.9ポント伸ばし、前回の2位からトップに躍り出ました。「アサヒビール」は17のイメージ項目のうち、「味がよい」「社会に貢献している」をはじめとする15項目において、前回調査を上回るポイントを獲得し、総合得点のアップに結びつきました。

■ 「食の安全・安心ブランド総合得点」上位20位
順位 前回 ブランド名 得点 前回
1 2 アサヒビール 73.0 72.1
2 1 サントリー 71.2 73.6
3 3 キューピー 69.8 71.8
4 5 伊藤園 67.0 67.8
5 4 キリンビール 66.4 67.9
6 5 カゴメ 65.3 67.8
6 7 キッコーマン 65.3 66.4
8 15 モスバーガー 65.2 64.6
9 9 アサヒ飲料 65.0 65.7
10 11 味の素 64.9 65.1
10 16 日清食品 64.9 64.0
12 14 カルピス 64.2 64.9
13 52 伊右衛門 64.1 57.3
13 21 明治製菓 64.1 62.9
15 11 アサヒスーパードライ 64.0 65.1
15 7 明治ブルガリアヨーグルト 64.0 66.4
17 20 味の素ゼネラルフーヅ(AGF) 63.8 63.1
17 18 ハウス食品 63.8 63.5
19 19 森永製菓 63.5 63.2
20 11 ハーゲンダッツ 63.3 65.1
20 22 ミツカン酢 63.3 62.5


 5因子から成るブランドイメージ 上位3位
総合得点の算出に用いた17項目を、因子分析した結果の五つの因子によるチャート図で比較すると、個々のブランドの特徴が浮き彫りになります(下記の図参照)。1位の「アサヒビール」は、もとより強かった「企業努力」因子が、今回も圧倒的な強さを発揮しました。その「企業努力」因子を構成する要素のうち、「社会に貢献している」の寄与率が前回より大きくなったことが、「アサヒビール」の1位を不動なものにしました。企業のCSR活動が盛んになっており、その効果が消費者にも届き始めたことを物語っています。
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以上日経BP社バイオセンター調査
調査概要
調査方法:インターネット調査(日経BP社調査システムWeb-Resを使用)
実施期間:2006年9月26日〜10月23日
対象者 :女性ウェブユーザー
調査対象ブランド:食関連公開企業、日経POSデータ、日経流通新聞飲食店 業調査などのカバー企業、製品からプレ認知度調査を実施して、200ブランドを抽出
回収数 :1万3377通(有効回答数8266通)
属性  :平均年齢37.8歳、専業主婦45.9%など日系BP者ホームページ

※ 日経BP社ホームページ(http://corporate.nikkeibp.co.jp/information/newsrelease/newsrelease20061211.html)から引用。

 近年、食の安全性を確保する手段として、トレーサビリティシステムが注目されています。トレーサビリティシステムは、食の安全・安心ブランドの3位にランキングされているキューピーではかなり早い時期から取り組まれています。
 トレーサビリティシステムとは、食品の生産,処理・加工,流通・販売の各段階(フードチェーン)で,一定単位毎の区分管理とその履歴情報の記録保管を行う仕組みのことです。
このシステムによって、
(1)食品事故が発生した場合、原因食品と流通経路を特定し速やかな回収をすることができ、
(2)消費者が、インターネット等を通して生産・流通履歴等を確認することができるので、安心して購入することができるようになります。
今後、トレーサビリティーシステムは食品のブランド化に大きく影響をしていくことは間違いありません。

(3)ブランドの種類
@企業ブランド(コーポレートブランド)
=一般に商法上の企業名のことになりますが、略称の「FUJIYA」「森永」を企業ブランドとして使用する「株式会社不二家」「森永乳業株式会社」などの例もあります。

A範囲(事業)ブランド(レンジブランド)
=企業によっては、企業ブランドでは広範囲になりすぎるので、事業範囲や商品の領域を絞って独自のブランドを展開することもあります。たとえば、「へーベルハウス」は旭化成の住宅関連事業を示しています。

Bファミリーブランド
=ある一定のシリーズ化を予定している商品群・サービス群をまとめたブランド。

C製品群ブランド(プロダクトラインブランド)
=個々の商品ブランド。同じ商品ブランドでも様々なバリエーションが展開される場合には、商品群ブランドとなります。

D製品ブランド(プロダクトブランド)
=個々の商品ブランド。

(4)ブランドの形成過程
 近年、「企業そのものの価値」が問われるようになり、これに対応して、ブランドについても、これまで製品ブランド、製品群ブランドを中心に論じられてきましたが、企業ブランドについても強く論じられるようになりました。
 とはいっても、これからブランド化を目指す企業の当面の問題は、企業ブランドではなく、製品ブランド、製品群ブランドです。
 企業のブランド確立には、まず製品ブランド、製品群ブランドの確立が必要であって、その結果として企業ブランドがあるということです。個々の製品ブランドの確立に成功した後に、製品群ブランドが確立し、さらにその結果として、企業ブランドの確立が出てくることになります。

 
(5)ブランド化の具合例
〜「関アジ」、「関サバ」の話〜
 みなさんは、「関アジ」とか「関サバ」という商標が付されたアジやサバをご存知ですね。この商標が付されているアジやサバは、ほかのアジやサバの何倍もの高値で取引されています。大分と愛媛の間にある同じ豊予海峡なのに、西の大分県佐賀関漁協から出荷されれば、「関アジ」、「関サバ」の商標が付され高く売られ、東の愛媛県から出荷されれば安く売られることになります。
  「関サバ」、「関アジ」の獲り方は、一本釣りです。決して網を使いません。網を使うと魚が擦れ合い、傷つき、鮮度が落ちるからです。しめ方は活けじめです。鮮度を保つためです。売り方は、特定の飲食店 店、販売店のみに限定されています。
  つまり、魚を獲ってから消費者に販売するすべての過程において、「おいしく鮮度の高いアジやサバを消費者に食べてもらう。」というひとつのアイデンティティが確立されているわけです。そして、消費者は、安心してその魚 を食べられるという信頼を得るのみならず、「今、関アジを食べているんだ!」という「スーパーで買った安いアジ」を食べる場合とはまったく違う食体験を味わうことになります。
  これがまさにブランドの価値です。

登録番号4696358号

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〜口コミ高級酒「久保田」の話〜
 久保田という商標が付された日本酒をご存知だと思います。この「久保田」が、蔵元・朝日酒造から発売されたのは1985年です。いまや「久保田」は「幻の酒」と呼ばれることもあるブランドとなり、発売以来毎年出荷量を伸ばしています。
  朝日酒造が「久保田」を発売する前の主たるブランドは「朝日山」でした。「朝日山」は1970年代後半あたりから量産酒のイメージが消費者に定着し、これを超一流にするのは難しい状況にありました。そこで、朝日酒造は「朝日山」のワンランク上の酒造りを決意しました。それが「久保田」なのです。
  品質はもちろん、価格、販売方法、付加価値の点でも他社銘柄に負けない最高のものにするというコンセプトのもと、取り扱いを希望する酒販店の中で、「久保田」のよさを見極め、自店の柱として育ててくれる店にのみに絞り込んで販売するようにしました。 また、全国の酒販店で構成された「全国久保田会」を組織して、販売網を強固なものとし、広告宣伝は一切おこなわず口コミによる販促効果を利用しました。
  このようにして、「久保田」は、高級酒としてのブランドを確立し、「久保田」を愛飲することがステータスシンボルになるよう育ちました。

登録番号3037078号

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