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1)識別力の低い商標の出願態様、ネーミングのロゴタイプやマークのデザイン
識別力の低い商標=商品やサービスの品質や内容をそのまま説明していると感得されやすいネーミングやマークは「識別力がない」として登録されない可能性があります。
このようなネーミングやマークは、単独で出願するとともに、商標登録を確実にするために、ハウスマークや代表的なブランドなどと結合させて出願するのが最良の方法です。
たとえば、カネボウは、「ナイーブ/naive」、花王は、「ソフィーナ/SOFINA」を付けてたくさんのネーミングについて登録を受けています。
(例)「化粧品」などについて、
naive/ナイーブ うるおい純水(登録4008129)
naive/ナイーブ 植物純水(登録4029555)
爽快さらさら/Naive(登録4490687)
植物優品/Naive(登録4490689)
植物発想/Naive(登録4490690)
など
ソフィーナ/フェイスクリア(登録4349663)
ソフィーナ/ベイビーリップ(登録4349703)
フェイスクリエイツ/Facecreates/ソフィーナ(登録4407542)
整肌化粧水/ソフィーナ(登録4620521)
ソフィーナ/キメ密度(登録4716490)
など
このようなネーミングは、「ナイーブ/naive」、「ソフィーナ/SOFINA」に識別力がありますので、それ以外の部分に識別力があろうがなかろうが登録されることになります。
このようなネーミングが登録になってしまうと、他人は、「ナイーブ/naive」、「ソフィーナ/SOFINA」以外の部分、たとえば「うるおい純水」「植物純水」「フェイスクリエイツ」「キメ密度」などの使用についても躊躇せざるを得ません。非常に効果的な出願戦略です。
もちろん、ネーミング単独の出願が登録になれば、大手を振って権利行使できることになります。
2)他人の登録商標を一部に含んでいて類似すると判断される可能性がある商標の出願態様、ネーミングのロゴタイプやマークのデザイン
たとえば、「SHAPE EXPRESS」というネーミングを使用する場合において、「SHAPE」や「EXPRESS」がすでに他人の登録商標として存在する場合には、「SHAPE」と「EXPRESS」との文字デザイン、色彩、書体、字の大きさを異なるものにしたり、間隔をあけたりすると、「シェイプ」や「エクスプレス」の読みが生じ、登録を受けられなくなる可能性があります。このようなネーミングは統一性のあるデザインにすると登録されやすくなります。
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