児 島 特 許 事 務 所
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48 【商標】商標は大丈夫?並行輸入と詰替販売 弁理士児島敦のメルマガ 【第48号】

 2013年5月20日 第48号(毎月2回配信予定)
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 小 さ な 会 社 は 知 的 財 産 で 儲 け る こ と を 覚 え な さ い !

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 個人事業主・中小企業経営者向け!!

 「知的財産権が小さな会社にとっていかに重要なものなのか?」
 「知的財産権について‘絶対に’知っておかなければならない考え方・
 スタンスとは何か?」
 「あなたの会社が知的財産権を使って商品を
 ヒットさせるにはどうすればよいか?」
 等、小さな会社の経営者さんにぜひ知ってもらいたい役立つ知識を、
 できるだけやさしく、具体例を挙げながら、お届けします。

 弁理士 児島 敦
 http://www.kojimatokkyojimusho.net/
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 居酒屋チェーン「笑笑」を展開するモンテローザが、任天堂の商標登録
 について、特許庁に異議申し立てを行ったことが話題になっています。
 モンテローザの言い分は、任天堂がゲーム機のWiiUについて登録した
 商標が自社商標の便乗であり、消費者の誤認を招くというもの。
 
 権利が及ぶ範囲である商品とサービスが違うのだからバカバカしいと
 思うかもしれませんが、「笑笑」は著名なマークを保護する防護標章の
 登録を行っているため、どのような判決が出るのか興味深いところです。
  
 【商標】商標は大丈夫?並行輸入と詰替販売

 アベノミクス効果で円安が進む日本経済。
 経済において円安によるメリットはありますが、
 個人においてはデメリットを感じることも多いかもしれません。

 「今度の旅行は海外ではなく国内にしておこう…」
 「ブランドものの商品は今買うと損してしまうかな…」
 
 そんなふうに考えている人も少なくないのではないでしょうか。

 最近では、女性に人気の海外ブランド商品を扱うお店は、
 一斉値上げしていることがニュースになっています。
 今回は……
 そんな海外ブランド商品と商標の問題についてお話ししましょう。

 日本で売られている様々な海外ブランド商品。
 ホンモノもあればニセモノもあります。
 一般的に、正規代理店で購入すれば、
 安心してホンモノを手に入れることができるはずです。
 しかし、正規代理店で買うよりも安い輸入品を探す人もいます。

 輸入品として日本に入ってくるブランド商品は、
 違法なニセモノ=「コピー商品」がまぎれている場合もありますが、
 もちろん、海外で正規に販売されたホンモノも数多くあります。
 このように、正規代理店のルートとは別のルートで入ってきた
 ホンモノ=「真正品」は、「並行輸入品」と呼ばれています。
 
 並行輸入の例を挙げると……
 輸入業者が独自に海外のショップから買い付ける、
 個人がインターネットを使って輸入するなどです。
 
 「正規代理店があるのに、勝手に並行輸入してOK?」
 「商標の権利者から使用許諾を得ずに並行輸入して販売するのはアリ?」

 多少、知的財産権についての知識がついてくると、
 並行輸入が合法かどうか疑問を持つかもしれません。
 
 結論から言えば……
 日本では基本的に、商標権者から商標の使用許諾を得ていなくとも、
 「真正品の並行輸入」であれば、輸入販売することが商標権の侵害には
 なりません。
 
 なお、「真正品の並行輸入」と認められるためには、
 下記の条件を満たしている必要があります。
 
 ・ 合法的に輸入された真正商品であること
 ・ 海外の商標権者と同一と見なされる日本の商標権者であること
 ・ 商品の品質が同一であること

 ただし……
 正規に製造許可を受けている工場からの横流し品などは、
 品質は真正品と同じであっても違法なコピー商品と見なされます。

 さらに……
 真正品の並行輸入であっても、詰め替え、小分け販売は
 商標権侵害となる可能性が高いので要注意です。

 なぜなら、中身が商標権者のものであっても、
 詰め替えることによって、別の第三者が商標を許可なく使用したと
 見なされてしまうからです。

 並行輸入品を購入する場合、
 並行輸入ビジネスを行う場合は、
 こうした注意点をふまえておく必要があるでしょう。

 ビジネスを行う上で知的財産権の知識は必須です。
 疑問、相談があったら……
 ぜひあなたの近くの頼れる弁理士にお尋ねください!
 
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