久保田という商標が付された日本酒をご存知だと思います。この「久保田」が、蔵元・朝日酒造から発売されたのは1985年です。いまや「久保田」は「幻の酒」と呼ばれることもあるブランドとなり、発売以来毎年出荷量を伸ばしています。
朝日酒造が「久保田」を発売する前の主たるブランドは「朝日山」でした。「朝日山」は1970年代後半あたりから量産酒のイメージが消費者に定着し、これを超一流にするのは難しい状況にありました。そこで、朝日酒造は「朝日山」のワンランク上の酒造りを決意しました。それが「久保田」なのです。
品質はもちろん、価格、販売方法、付加価値の点でも他社銘柄に負けない最高のものにするというコンセプトのもと、取り扱いを希望する酒販店の中で、「久保田」のよさを見極め、自店の柱として育ててくれる店にのみに絞り込んで販売するようにしました。 また、全国の酒販店で構成された「全国久保田会」を組織して、販売網を強固なものとし、広告宣伝は一切おこなわず口コミによる販促効果を利用しました。
このようにして、「久保田」は、高級酒としてのブランドを確立し、
「久保田」を愛飲することがステータスシンボルになるよう育ちました。
登録番号3037078号
