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たとえば、秋葉原の電気街を歩いていると、「石丸電気」や「LAOX」の店舗の看板が目に入っていきます。これらの店舗の看板は商品の販売店を表す商標です。
そして、電気店のテレビ売場に行けば、「SHARP」の「AQUOS」も売っていれば、「PANASONIC」の「VIERA」も売っています。「SHARP」や「PANASONIC」は商品のメーカーを表す商標(ハウスマーク)であり、「AQUOS」や「VIERA」は個々の商品を表す商標(ペットネーム)です。
電気店だけではありません。洋服店、靴店・・・種々の店舗には看板が付されており、店に入れば、いろいろなメーカー名、いろいろな商品名の付された商品が販売されています。
このように、街には、商品の販売店、商品のメーカーや個々の商品を表示する商標があふれています。
ネーミングやマークは、店頭の看板や商品に直接付される場合に限りません。値札に付したり、下げ袋や商品パッケージ、レシートに付したり、チラシやパンフレットに付したり、テレビや新聞・雑誌でコマーシャルすることはすべて商標の使用にあたります。
また、ネーミングやマークは商品に使用される「商品商標(トレードマーク)」に限りません。街を歩けば、銀行、レストラン、ホテル、などの店舗の看板が目に付きます。サービスについて使用される「サービスマーク」も商標です。他にも、エステ、専門学校、病院、スポーツアスレチック・・・例を上げればきりがありません。店舗の看板だけではありません。トレードマークと同様、チラシやパンフレットに付したり、テレビや新聞・雑誌でコマーシャルすることも商標の使用にあたります。また、たとえば、運送会社であれば、トラックに付された「クロネコ」のマーク、航空会社であれば、搭乗チケットに書かれた「ANA」のロゴ、銀行であれば、通帳やキャッシュカードに書かれた「UFJ銀行」のロゴ、などサービス活動に関連して使用されるものであれば、サービスマークの使用となります。
なお、近年インターネットを使って商品やサービスを提供する「ネットショップ」が増えてきています。ネットショップにおけるホームページのタイトルも、店頭の看板とまったく同じですので、商標の使用となります。
いかがですか?このように、何か商品やサービスを扱っている限り、企業の規模とは関係なく、商標を使用していることがおわかりになるでしょう。貴社でも商標を使用していますね。
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コラム |
「製造標」と「販売標」
商標には、
商品メーカーを表示する製造標
商品の販売店を表示する販売標
があります。
たとえば、「ヤマダ電機」で「apple」の「i−pod」を購入し、「ヤマダ電機」の紙袋に入れられた場合には、製造標としての「apple」(ハウスマーク)、「i−pod」(ペットネーム)と販売標を表す「テックランド」「ヤマダ電機」の両者が使用されていることになります。
「ハウスマーク」・「ファミリーネーム」・「ペットネーム」
商標は、段階的に、「ハウスマーク」・「ファミリーネーム」・「ペットネーム」に分けられます。
ハウスマーク・・・営業の同一性を表す営業標識と使用される社標
ファミリーネーム・・・ある一定のシリーズ化を予定している商品・サービス群に使用される 総称
ペットネーム・・・個々の商品名・サービス名
たとえば、「トヨタ自動車」でいえば、
ハウスマーク・・・・「TOYOTA」
ファミリーネーム・・「カローラ」(大衆車)・「ビスタ」(中級車)・「クラウン」(高級車)
ペットネーム・・・・「カローラ」のカテゴリーに「スパシオ」、「アレックス」、
「ランクス」、「フィールダー」
「ビスタ」のカテゴリーに「アルディオ」
「クラウン」のカテゴリーに「マジェスタ」、「ロイヤル」、
「アスリート」、「エステート」、「コンフォート」
となります。
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