Q 05.国際 商標登録 出願で欧州共同体を指定国とすることはできますか?できるのであれば、欧州共同体商標(CTM)商標登録 出願を直接する場合とのメリット・デメリットは何ですか?
A.
国際 商標登録 出願で欧州共同体を指定国とすることは可能です。
国際 商標登録 出願に基づいて欧州共同体商標(CTM)商標登録 出願を行う場合のメリット・デメリットは次のようになります。
(1)国際 商標登録 出願に基づくメリット
@日本国特許庁における国際 商標登録 出願をすればよく、
代理人を選任する必要がないので、費用の節約ができます。
ただし、OHIMによって何らかの拒絶がされた場合、あるいは異議申し立てが行われた場合には、代理人の選任が必要となります。
(2)国際 商標登録 出願に基づくデメリット
@国際 商標登録 出願は、
「セントラルアタック」の可能性があります。
「セントラルアタック」(基礎登録・基礎出願への従属性)は、国際登録の日から5年以内に、本国(日本国)における基礎出願が拒絶、取り下げ、放棄、又は基礎登録が無効、取消しとなった場合は、国際登録も取り消される(議定書6条(4))、とするものです。
この国際登録が取り消されると、各指定国において、国際登録による保護が主張できなくなります(議定書6条(3))。
セントラルアタックが起きた場合には、救済措置として国際登録出願をCTM商標登録出願へ変更できますが、この手続には費用がかかります。
A
日本の商標登録 出願又は商標登録の存在が必要であり、また、
日本の商標登録 出願又は商標登録の分類の範囲に限定されます。
一方、CTM商標登録 出願を直接行えば、国際 商標登録 出願と異なり、日本の商標登録 出願又は商標登録の存在が不要であり、また、日本の商標登録 出願又は商標登録の分類の範囲に限定されず、広い分類での登録出願ができます。
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